発達障害、精神障害のバリア
福岡市内にて、発達障害や統合失調症など精神的な病を乗り越え、社会参加している障害当事者の方々にお話をうかがう機会をいただきました。障害がある方々にとって、日常の生活において心が落ち着く場所や時間、気分が落ち着かず不安になる場所や時間は、いわゆる健常者と方向性は大きく変わりません。精神障害がある方々は、健常者よりも敏感に周囲の環境に反応することを気にされますが、私は、むしろ感性鋭く、研ぎ澄まされた感覚で、きめ細かく周囲の環境を観察し対応されているように感じました。
人工的な機械音より生命感ある自然の音がいい。デジタル技術で再現された仮想空間の音より、川がせせらぎ木々が揺れる実在空間の音がいい。蛍光灯の光よりも太陽の陽の光がいい。攻撃的な直射日光より暖炉やろうそくなどの穏やかな炎がいい。私もそう思います。同じように感じます。
今回お話をうかがった障害当事者の方々は、病を乗り越え社会参加している方々ではありますが、皆さん雄弁に、ご自身の経験を語って下さいました。自らの感覚に基づき、お互いに否定せず主張し合う雰囲気は、とても新鮮で気持ちの良いものでした。障害がある方々がバリアなく生きられる社会は、単なる福祉社会にとどまらず、感性あふれる創造的な社会につながるとあらためて感じました。
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